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ヴォーヌ・ロマネ 1Cru レ・ボーモン[2014](赤) ドメーヌ・デュジャック
新たに特級畑や1級畑を増やし成長を続けるモレ・サン・ドニの雄
今やモレ・サン・ドゥニを代表する大ドメーヌとして勇名を馳せるドメーヌ・デュジャック。 しかし、その歴史はわずか45年に過ぎない。 創設者のジャック・セイスはベルギー出身で、ドメーヌ創設の前に2ヴィンテージをブルゴーニュ で過ごし、ジェラール・ポテルの元、ドメーヌ・プス・ドールでワイン造りを学んだ。 その間に、DRCのオベール・ド・ヴィレーヌやアルマン・ルソーのシャルル・ルソーらと親交を深めて いる。そして1968年に4.5haのドメーヌ・グライエを買い取り、自らの名前、ジャックをもじって ドメーヌ・デュジャックと名付けたのだ。 現在はジャックの息子、ジェレミーとアレックがそれぞれ醸造と販売を担当し、ドメーヌを実質 的に引き継いでいる。ジャックの妻もジェレミーの妻もアメリカ人で、ジェレミー夫人ダイアナは 醸造学を修めたエノローグである。 2000年にジェレミーは父のサポートの元、ネゴシアンビジネスを開始。その名も「デュジャック・ フィス・エ・ペール」という。会社名として「ペール・エ・フィス」(父子)という表記はよく見かけ るが、「フィス・エ・ペール」(子父)は珍しい。中心となるのが息子であることの証である。 このデュジャック・フィス・エ・ペールは、ネゴシアンといっても単に畑が自分たちが所有していな いだけ。畑の管理や手入れ、ブドウの収穫までドメーヌのスタッフが行う。 ブドウの購入契約は量に応じてではなく面積単位。したがって収量制限も思い通りとなる。 したがって、実質的にはドメーヌものと変わらないものの、ドメーヌとネゴスで重複するアペラシ オン(例えば村名モレ・サン・ドニ)があってもそれぞれ別々に醸造、瓶詰めされる。 2005年にはヴォルネイのドメーヌ・ド・モンティーユと共同でドメーヌ・トマ・モワイヤールを買収。 これにより、ドメーヌのポートフォリオは一層華やかさを増し、シャンベルタンとロマネ・サン・ヴィ ヴァンが増え、グラン・クリュだけで7つとなった。 もともと所有していたボンヌ・マールとヴォーヌ・ロマネ1級のボーモンは面積が増し、ヴォーヌ・ ロマネでも最高の1級畑と謳われるマルコンソールには新たに1.57haという広い面積を所有 することになった。 栽培では1987年からリュット・レゾネをとり、2001年からは徐々にビオロジックへと移行。 現在はビオディナミ農法を大半の畑で採用している。 またドメーヌはコート・ド・ニュイでは珍しい白ワインの造り手でもある。1985年の霜害で村名 モレ・サン・ドニの一部が枯死したのを機会にシャルドネを植え、モレ・サン・ドニ・ブランとして リリースしたのが始まり。さらにはモレ・サン・ドニ1級モン・リュイザンに入手した0.6haの畑にも シャルドネを植え、2000年から白ワインを送り出している。 ジャック時代のワイン造りは完全無除梗による全房醸造がこのドメーヌの特徴であり、梗が 色素を吸収するためワインの色調は比較的淡く、しかしながら香りと味わいはしっかりしてい るというものだった。 ジェレミーになってからはヴィンテージに応じて除梗率を変え、以前よりも色合いはしっかり、 果実味も充実したものとなっている。
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